Episodes

  • EP. 605『@浜松・掛川 、其ノ四 - 食用ホオズキ、おいしー!』
    Apr 16 2026

    浜松で出会ったのは、食用のほうずき。口に含むと、蜂蜜と塩が溶け合ったような、まるでマンゴーのような甘さが広がります。もともと薬として用いられてきたほうずきは、近年、浜松を中心に食材として新たな価値を見出されています。日照時間の長い土地と、料理人の工夫によって、熟成させた実を丁寧に仕立てることで、まったく新しい味覚が生まれました。薬から食へ。ほうずきは、自由な発想によって新しい価値を得ました。

    浜松の風の中で生まれた一粒には、 “おいしさの可能性”が詰まっています。

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    9 mins
  • EP. 604『@浜松・掛川 、其ノ三 - 御茶さえみどり』
    Apr 15 2026

    夏も近づく八十八夜。今年は5月2日です。この頃になると、鮮やかな黄緑の新芽が芽吹き、それる摘み取る茶摘みが茶どころ掛川でも始まります。掛川のお茶で最も有名なのは「やぶきた」という品種。明治41年、在来種の一部に、おいしいお茶があることを発見した茶農家の杉山彦三郎に名付けられました。「やぶの北に生えていたから」というのが理由でした。掛川では「茶草場農法」という伝統的な農法で作られ、希少な生物の隠れ家としても機能しています。中でも「さえみどり」は新芽の香りが際立つ品種で、「天葉(あまね)」というブランドで管理されています。美味しい和食や和菓子の後に、また慌ただしい日常の中で、掛川のお茶をいただくと心が落ち着くのではないでしょうか。

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    9 mins
  • EP. 603『@浜松・掛川 、其ノ二 - ふぐ、遠州灘』
    Apr 14 2026

    浜松でも希少でめったに食べられないものを2つ食べることができました。

    ひとつは浜松の南側に広がる遠州灘の「ふぐ」。全国有数の天然のふぐの産地と言われますが、「延縄漁(はえなわりょう)」で1尾ずつ丁寧に釣り上げられるふぐは、傷がついていず、旨味も損なわれていません。その白子のふわふわした味わいは絶品でした。そしてもうひとつ、こちらは本当に希少な「浜根トリュフ」というきのこ。海岸の松林に生えていると言います。パチンコ玉くらいの小さいトリュフで、昔は「干松露(ほししょうろ)」言われ地元ではお馴染みだったものですが、今ではすっかり見かけなくなった「幻のきのこ」と言われています。こうした「行ってみないと食べられないもの」というのは、やっぱりすごいなと思います。

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    9 mins
  • EP. 602『@浜松・掛川 、其ノ一 - うなぎ、浜松、ぶどう山椒』
    Apr 13 2026

    月曜日はやっぱり浜松名物、うなぎです。浜名湖のうなぎって有名ですよね。で、うなぎって“ふかふか派”か“カリカリ派”かで好みが分かれるんですが、浜松あたりはちょうどその境目。お店によって焼き方が違うのも楽しみなんです。今回入ったお店はカリッカリの地焼き。そこに浜松・春野町の“ぶどう山椒”をかけると、柑橘っぽい爽やかな香りがふわっと広がって、これがまた絶品。さらに浜名湖産のハマグリのお吸い物や、自家製のなら漬けも付いてきて、これもまた美味しいんです。浜松にはうなぎ屋さんが100軒以上あるとも言われていて、食べ比べも楽しみのひとつ。実は浜名湖は日本最大の汽水湖で、ここでうなぎの養殖が始まったのが明治時代。そんな歴史ある場所で味わう「うなぎ」は、また格別なんですよ。

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  • EP. 601『@袋井市 、其ノ四 - チンゲンサイ・空心菜・スーラータンメン』
    Apr 9 2026

    スーパーの野菜売り場で、どこか心を和ませてくれる、青梗菜。やわらかな葉とシャキシャキした茎、その穏やかな佇まいは、まるで鳩のようなやさしさを感じさせます。静岡県袋井市は、日照時間の長さと豊かな水に恵まれた青梗菜の名産地。青=緑の葉、梗=しっかりとした茎という名前の通り、その食感と味わいは、土地の力をそのまま映し出しています。一方で、同じくシャキシャキとした食感が魅力の空心菜は、中が空洞になった軽やかな食べ心地で、いくらでも食べられてしまう不思議な魅力を持っています。青梗菜のやさしさ、空心菜の軽やかさ。そのあとにいただく一杯のスーラータンメン。シャキシャキとした食感と酸味が、体と心を整え、午後への力を与えてくれます。

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  • EP. 600『@袋井市 、其ノ三 - おいしいお米、きぬむすめ』
    Apr 8 2026

    その土地のお水がおいしくないとおいしいお米はできません。袋井市も水に恵まれ「きぬむすめ」というおいしいお米が穫れるところです。一方、水が豊富にあるということは、恵みである反面、害もあります。袋井は歴史的に何度も水害にあっている場所でもあります。特に1860年の台風による高波では甚大な被害を受けました。その被害を受けて、先人たちは、街の中央に緊急避難場所になるよう「山」を作りました。

    それは「命山(いのちやま)」と呼ばれています。当時作られたものが残っています。また、2011年の東日本大震災を契機に「平成の命山」も整備しました。命があるからこそのおいしいお米だと実感することができます。

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  • EP. 599『@袋井市 、其ノ二 - マスクメロンは麝香の香り』
    Apr 7 2026

    「マスクメロン」のマスク、実はかぶるマスクのマスクではありません。MUSK。つまり「麝香(じゃこう)」のことなんです。イギリスから日本に入ってきたマスクメロン。英国人が「MUSK」をマスクと発音していたこと、そしてマスクメロンの香りが「麝香」に似ていたことからこの名になったんだそうです。袋井市はマスクメロンの名産地です。「静岡クラウンメロン」は品質の高さが日本でも有数と言われています。一本の茎にたった一つの実にして育てる栽培法で、おいしくみずみずしいマスクメロンの中でも超特級品です。甘くてとろっとしていますが、ちょっと粉っぽいという独特の味。これが良いんです。可能ならジャコウジカの腹部から採られるという「麝香」の香りを嗅いでから、この「クラウンメロン」の香りを比べてみてください。

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  • EP. 598『@袋井市 、其ノ一 - たまごふわふわ、袋井宿』
    Apr 6 2026

    今週は静岡県袋井市のお話。今日は、江戸時代から伝わる料理「たまごふわふわ」のお話。袋井駅前には正岡子規の句碑もあり、風情ある町です。駅近くの寿司店「山梨屋」では、この名物が味わえます。開店前から人が並ぶ人気で、注文して20分ほどで登場。お椀からこんもり盛り上がるメレンゲ状の卵が出汁にのり、上にはセリが添えられています。ふわっと軽い口当たりながら、とても熱く、思わず「あつっ」となる一品です。この料理は江戸時代の「仙台下向日記」にも登場し、東海道の中間に位置する宿場・袋井で旅人を癒してきました。ご飯や味噌汁とともに出される、ほっとする味です。子規の句にも通じるやわらかな空気の中で、ぜひ味わってみてください。

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    9 mins